定型帳票・非定型帳票とは
OCRやAI-OCRの導入を検討していると、必ずと言っていいほど出てくるのが「定型帳票」「非定型帳票」という言葉です。この違いを理解しておくことは、自社に合ったOCRサービスを選ぶうえで欠かせません。比較検討の全体像は「AI-OCR完全ガイド|選び方・比較・料金から導入までまるごと解説」で整理していますので、まずはこの記事で用語の違いを押さえておきましょう。
- 定型帳票: 項目の位置・レイアウトがほぼ固定されている帳票。社内の申請書や、決まったフォーマットの取引先からの請求書などが該当します。
- 非定型帳票: 取引先ごとにレイアウトが異なる帳票。複数の仕入先から届く注文書や、書式がバラバラな請求書などが典型例です。
なぜこの違いが重要なのか
OCRの多くは、あらかじめ「どこに何の項目が書かれているか」を設定しておくことで、高い精度での読み取りを実現しています。定型帳票であれば、一度この設定を行えば、同じフォーマットの帳票を継続的に精度よく読み取れます。
一方、非定型帳票はレイアウトが取引先ごとに異なるため、定型帳票と同じやり方では対応しきれません。取引先の数だけ個別に設定するのは現実的ではないため、非定型帳票に対応したOCRサービスでは、レイアウトの違いをある程度吸収する専用の仕組みや、追加のオプション機能が用意されていることが一般的です。
自社の帳票がどちらに近いか整理する
OCR導入を検討する際は、まず自社が扱う帳票を「定型」「非定型」に仕分けてみることをおすすめします。
- 同じ取引先から毎回同じフォーマットで届く帳票 → 定型帳票寄り
- 複数の取引先・部署からバラバラのフォーマットで届く帳票 → 非定型帳票寄り
多くの企業では、定型帳票と非定型帳票が混在しているケースが一般的です。例えば、社内で使う申請書は定型帳票として扱えても、取引先から届く注文書は非定型帳票になる、といった具合です。
定型・非定型の両方に対応できるサービスを選ぶメリット
定型帳票専用のOCRサービスを選んでしまうと、非定型帳票が発生する業務には別のツールを用意する必要が出てきて、運用が複雑になりがちです。定型・非定型のどちらにも対応できるサービスであれば、業務ごとにツールを使い分ける手間を減らし、ひとつの仕組みで幅広い帳票をカバーしやすくなります。
なお、非定型帳票への対応は、サービスによって追加オプションとして提供されている場合もあります。自社が扱う非定型帳票の量や種類に応じて、オプションの要否も含めて検討するとよいでしょう(オプションの詳細な内容・料金は、各サービスへの問い合わせで確認することをおすすめします)。
帳票の見極めが選定の第一歩
OCR・AI-OCRの比較検討で確認すべきポイントに取りかかる前に、まずは自社の帳票を定型・非定型で仕分けし、「どちらの割合が多いか」「今後増えていく見込みはあるか」を整理しておくことで、サービス選定の精度が大きく上がります。情シス・DX担当者の方は、現場へのヒアリングを通じて、この棚卸しから着手することをおすすめします。