マネージドDWS ITアウトソーシングサービスの選び方
自社に最適なITアウトソーシングサービスとは
~コスト?対応?最新技術?~
経済産業省が「DXレポート」で「2025年の崖」というキーワードを提起したのは2018年です。
「2025年の崖」とは複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムが新技術の導入やDXを
阻害しており、この課題を克服できない場合DXが実現出来ないのみでなく2025年以降大きな
経済損失が生じ、国際競争力を失うという課題を指摘したものです。「2025年の崖」が顕在化する
主な要因として「DXレポート」では、以下の2点が挙げられています。
● 既存システムの老朽化
● IT人材不足
2025年が迫る中、これら課題の解決をしてDXを進めるべく、「固定費の削減」「社内業務の効率化」「コア業務への人材再配置」などを可能にする「ITアウトソーシング」が注目を集めています。
しかし、ITアウトソーシングサービスを提供するベンダーは多種多様であり、自社の課題に最も適した
ベンダーやサービスを選ぶことは容易ではありません。こちらではITアウトソーシングサービスの
選び方や選ぶポイントを簡単にご説明します。
■ITアウトソーシングサービスの選び方
ITアウトソーシングサービスを選ぶ際の手順を大きく3つに分けてご説明します。
1.課題の整理
まず取り組むべきは、自社の課題の整理です。
「社内のIT人材をコア業務に専念させたい」「自社内にITに精通した人材が居ない」
「DXを導入したいが現状の業務で手一杯」など、社内でコミュニケーションを取りながら、課題を
洗い出します。これにより、なぜ自社にITアウトソーシングが必要なのかが明確になり、委託先を
決める際の判断基準の一つになります。
2.目的と委託範囲の決定
次に、明らかになった課題をもとにITアウトソーシングを利用する目的を決定します。
アウトソーシングにより期待する効果は何か、何の達成をゴールとするのかを明確にする必要が
あります。成果の判断指標であることはもちろん、目的の決定にあたっては、現場と経営層の密な
コミュニケーションを事前に重ねることにより、導入後のスムーズな運用にも繋がります。
目的を決めたら、委託する業務の範囲を決めます。目的を達成するために、ITアウトソーシングに
任せる部分と、自社で行う部分とをはっきりと分けましょう。
3.候補のピックアップと委託先の決定
決定した委託範囲の業務を扱っている委託先の候補をピックアップします。以下に紹介する
ポイントなども基にして、自社の目的に沿って、信頼できる委託先を決定します。
■ITアウトソーシングサービスを選ぶ際の3つのポイント
ITアウトソーシングの委託先を決定するための視点はいくつかありますが、ここでは3つご紹介します。
1.コストの評価
コストはITアウトソーシングを考える上での重要な要素です。一般的に、企業のIT予算のうち運用保守に関わるコストは決して小さくなく、リスクとのバランスも見ながら決めることが必要です。委託先から
提示されるサービス価格に対して、提供されるサービス内容や契約範囲などが明確であるか、妥当性が
あるかをしっかりと検討します。また、想定リスクに対する対策はなされているか、万一の
リスク発生時のルールは明確か、などはチェックするポイントです。
委託先の言うがままになってしまうことが無いよう、納得感を得られるまで入念なコミュニケーションを重ねた上で、決定することを心がけてください。
2.対応の迅速さと柔軟さ
アウトソーシングサービスの導入後に、契約範囲外で対応を求めたい事象が発生した場合や、新たな
課題が顕在化した際に、どこまで柔軟に対応してくれるかという視点は発注側として重要な
ポイントです。
自社からの相談に対して、委託先から迅速な対応と的確な提案がなされるかどうか。契約までの
やり取り等の節々で感じ取るだけでは不十分です。契約で定義されていない要求や相談に対して
どういった対応がなされるのかを、委託先の比較検討時にズバリ聞いてみてください。信頼できる
パートナーかどうかの決め手になるかもしれません。
3.最新技術の適応力
ITの世界は日々新たな技術が生まれており、これらを限られた社内リソースでキャッチアップすることは容易ではありません。ITアウトソーシングを利用するメリットとして「DX活用推進」を挙げる声は
多く、大半の検討企業が期待する項目です。
委託先からの提案内容に最新テクノロジーやDX活用が含まれているかどうかも重要なポイントです。
テクノロジーはあくまで手段であり、利用自体が目的ではありません。ITアウトソーシングを
することで、自社で賄うことが難しい最新技術による新しい価値が享受できるかという視点を持つことが
重要です。
殆どの企業は自社の強みを活かしてビジネスで優位に立つことを考えています。現代のビジネスにおいてITは切り離せないものですが、そもそもIT業務自体が不得意である企業も多く、慢性的なICT人材不足も重なり、ITをアウトソーシングする傾向は年々高まっていくと推測されます。
本稿が、貴社の強みをより発揮するべくコア業務に人材を集中させるための適切な
ITアウトシングサービス選びに繋がりますと幸いです。
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