秘書の仕事を考えるOliveブログ

秘書室システム「Olive」が提供する「秘書のお仕事を考えるOliveブログ」。
デジタル化・リモート化で秘書のお仕事がどう変わっていくかをお伝えします。
日本秘書協会様に執筆協力いただいています。

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    日本秘書協会 理事 及川 学

    秘書の雑用とご褒美

     昨秋あたりから日経新聞などに “つながらない権利” というテーマの記事が増えてきました。テレワークの普及で勤務時間に関する感覚が変化し、休日や夜中にメールやSNSで連絡を取るケースが増えてきたため、就業時間外の会社からの連絡を中止する、または受信者が対応しない権利です。フランスやメキシコでは既に法律で禁止されており、欧州が先行して指針化や制度化に着手している国が増えています。
     この記事を読んだ日本の経営者の中には、国内でも法制化などが進む可能性を感じ、自社でも取り組もうと検討を始めたところもあると思います。ただし、経営者は実質24時間365日勤務なので自分の秘書だけは例外・・・と考えている人もいるかもしれませんが。秘書にも当然、つながらない権利があり、相応な検討を踏まえて法制化されることを期待します。
     しかし、私の秘書時代を思い出すと、当時は休日でも社長からの連絡を受ける状態でした。休日ゴルフの最中に社長からの携帯電話が鳴ると、煩わしいと思うこともありましたが、何か困ったことが起きたのではと心配の方が先に立ち対応しました。要件は翌日の会議の確認など些細なことも多かったのですが、私にとっては必要とされている実感が煩わしさよりも勝っていたように思います。

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    コロナ禍において、秘書がリスクと向き合うヒント

     2021年7月8日、この日は秘書にとって今年の中では特別な日だった方が多かったかもしれません。今回のオリンピックの無観客ルールが正式に発表されたからです。コロナ禍前を含む数年、準備していたオリンピック対応のかなりの部分が無くなったと決まったのです。翌日の9日夕方、私が進行係を務める秘書管理職フォーラムが行われ、オンラインなどで参加したたくさんの秘書管理職の何人もが、無観客を受けて、前日からフォーラムの参加直前までに、自社の役員が招待を受けていた先からの無観客化によるキャンセルの連絡応対や、オリンピックパートナーとして招待をしていた先への連絡などで、大変な忙しさだったと語りました。このようにイベントが実行される時だけでなく、中止や変更になる時こそ、秘書はその対応スキルが求められます。

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